不機嫌な職場を読んで

題名にひかれて購入しました。



自分には無い言葉が使われており、頭のイメージと言葉が一致した
と言うのが感想です。

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)
河合 太介 高橋 克徳 永田 稔 渡部 幹
講談社
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役割構造・業務構造・評判構造の三つが基礎であり、非常に旨く説
明していました。
役割構造と業務構造が日本の仕事では通常の範囲であり、それが曖
昧であると説明していましたが、これは納得。
自分もそうだったが、指示された仕事はやって当然だが、次のステ
ージとして指示されていないことも自分で考えて行うことが重要と
教えられてきた。

また仕事の責任範囲も曖昧で、個人の能力や時々の状態で常に変化
している。
外国の場合は、職務に対して組織が組み立てられている。
その為に、日本とは異なり仕事のスキルがはっきりしている。
確かに自分が経験してきたことは、何でも屋である。
スキルがはっきりしていることの欠点は、職務の内容が変化してい
くので、常に仕事の定義書を作成し続けなければならない。
定義書を作り続けなければならない理由は、それは自分の仕事では
ないから関係無いと言うことが発生する。

反して日本の会社の仕組みは皆で全ての職務を吸収して行くと言う
意識が強くなり、自分の職務外と言う意識が薄れ、全ての職務に精
通して行くが、反面最低限の仕事の成果が保証されない。
評価対象が難しいと言うことだろう。

無駄な仕事が温存され、改善もされずに昔ながらの方法で行ってい
たり、現在は意味の無い仕事を行っていたりする。
日本は属人的になっていて、誰が何をしているのか、誰に何を聞い
て良いかが解らない。
属人的は非常に問題になりうる。
団塊世代の大量退職に伴い、スキルの未伝達と説明していたが、納
得。

いままでの貴重なスキルが間違いなく下に伝達されていないと思う。
これは日本の社会の大きな問題と思う。
自分の仕事でも上からのスキル伝達はなされていないと思うし、自
分でどれだけそれを盗めるかが重要である。
またインセンティブについても言及していた。
これは自分も間違った理解をしていた。
インセンティブ=報奨金と思っていた。
しかし本来の意味は動機付けである。
日本では報奨金としての言葉になっている。

以前は会社が社員のことは一生面倒を見るから、社員は自分の居場
所を守る為に仕事をしてきた。
それこそ何でも屋だと思う。
しかし現在は、いつ解雇になるか解らない状況。
その為に、仕事を依頼しても、それは自分の為になるか、ならない
かで判断する様になってきている。
自分の為にならない仕事はしないと言うことである。
一生会社が面倒を見るから、一生懸命働きなさいと言うのもインセ
ンティブである。
そのインセンティブが現在はなくなり、個人の為に会社を利用する
と言う考えに変化してきている。
優秀な社員ほど、早期退職するということである。
会社はお金をかけで人を育て、資格取得をさせても無駄になってし
まう。
また、会社には無駄でも必要な仕事が間違いなくある。その無駄な
仕事を行う人もいなくなっている。
これは考え方なのだろうが、自分は生涯雇用は日本には必須だと思
う。

だから日本はここまで経済成長出来たのだと思う。
しかしそれが崩壊した時に、日本の経済も崩壊したのではないだろ
うか?
日本には日本の文化がある。
本来の意味での成果主義は個人的には反対である。
などと考えさせられた一冊でした。